アル中じいちゃん(パパ)の話

中島らものエッセイを何冊か読んで、アルコールって本当に嫌だなと思った。人は何かしらに依存して生きているが、依存対象が酒なら厄介だ。人間を自動車、酒をガソリン、みたいな人もいる。そういう人は酒無しではやっていけない。当たり前だが連続飲酒を続けていては肝臓がボロボロになる。アルコール性肝炎とかになる。わたしの祖父はというと、大酒飲みだった。わたしを保育園に車で迎えに来るのだが、ワンカップを手放さなかった。飲酒運転は日常茶飯事。ウィスキーの瓶を車の中に常備していた。四六時中飲んでいたので、ついには倒れてしまった。病院でカテーテルが通され、パックに出た尿は醤油のような、コーラのような色をしていた。アルコールに身をまかせすぎると、腎臓もイカれちまうのだ。父も酒飲みなのだが、この人も困ったことをしでかす。酔っぱらいながらも家に到着して、まず、トイレに行きたくなる。自分はちゃんと便器に放尿したつもりなのだろう。翌朝、母がトイレに行くと辺り一面水浸しになっていた。母は驚愕して父に問い詰めると、どうやら洗面所をトイレと勘違いしたらしい。ダラダラと書いたが、何はともあれわたしが言いたいのは何事も程々、中庸が一番だということだ。祖父は、完璧なアルコール依存性であった。皆さんも、肝臓や腎臓を虐め抜いて尿をコーラ色にしたくなければ、わたしの祖父を反面教師にして、どうか上手くアルコールと付き合っていってほしい。因みに、大酒飲みの祖父は健在である。酒は2年ほど口にしていないそうだ。